こんにちは。クエスタ塾長の大村です。
学診テストまであと2ヶ月!ということで、学診テスト対策についてまとめました。
学診テスト対策の記事が色々と出ていますが・・・浅い!浅すぎる!
この記事では生徒さんの学力・学習状況に応じた対策法をガッツリ深堀りしていきたいと思います。
目次
2. 短期間で結果を出すための学診テストのタイプ別対策
おまけ:あえて「学診で勝負しない」作戦も?
学力診断テストは福井県教育委員会が主体となって実施するテストで、県内のほぼすべての中学3年生が同じ日に受験するテストです。
このテストは毎年11月初旬に実施され、2023年度は11月7日と8日の2日間で行われました。2024年度は11月5日、6日に実施される予定です。
福井県教委が公表している学力診断テストの主な目的は以下の通りです:
この中で特に重要なのが、「高校入試に向けた進路相談の材料」です。
福井では私立の併願校が限られてしまうこともあり、「失敗できない」公立入試に向けて、大半の生徒がここで受験校を固めることになります。
そのためこのテストは3年間の実力テスト系の試験の中で中で最も重要度が高く、その結果は進路決定に大きく影響します。
県立高校の入試問題に非常に似た形式で出題されるため、高校入試の予行演習としての役割も果たしています。
受験生にとっては、ここで勉強のやり方・方向性が間違っていないかを確かめ、勉強のやり方を修正する最後のチャンスでもあります。
学力診断テストは5教科(国語、数学、英語、社会、理科)で構成されています。2023年度の実施スケジュールは以下の通りでした:
出題範囲は、これまでに習った学習内容全般となっています。
難易度的には、範囲が入試本番よりも狭いものの、問題の難易度としては高いものもあり、トータルで見ると本番とそれほど差はありません。
まずは直近2回分の確認テスト(学診テストの過去問を解いて基準にする場合はカッコ内)の成績を元に、次の2つのカテゴリ×7つのタイプに分類します。
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まず、カテゴリ1に当てはまる生徒さんをタイプ別にみていきます。
タイプ1:各90 (80) 点以上
しっかりとした理解力があり、基本もほぼできている生徒さんがこれに当てはまるでしょう。
点数的には油断せずに取り組めば無理なく藤島高校に合格できる位置にいます。
このタイプの生徒さんは、
とにかく学診や入試本番に近い問題のパターンを大量にこなすことがカギになってきます。
当塾では学診の過去問や入試問題を集めて単元や出題形式ごとに整理したものから
本人に必要なものを選んでひたすら解いていくという内容の「過去問1,000本ノック」という講座があります。
この講座なら集団でわかっていることに延々と付き合わされるということが無く、大量に問題をこなすことが出来るので、最高の効率で勉強することが出来ます。
タイプ2の生徒さん(合計で375 (350) 点以上)は更に勉強量で2つに分かれます。
量というのは「本人のキャパの7割」くらいがボーダーラインの目安で、それ以下なら不十分、それ以上なら十分と思ってください
(なお、全力10割でやっとやれているという生徒さんは、あまり良い状況ではありません。勉強のやり方の見直しが必須です。理想は全力の7~8割です。)。
タイプ2-1:合計で375(350) 点以上・勉強量が不十分
このタイプの生徒さんは、理解力に大きな問題が無いのに勉強していなさすぎるせいで得点が伸びないという非常にもったいない感じの生徒さんです。
一方で、勉強すればグングン伸びるタイプの生徒さんでもあります。
現状の位置的には各85 (78) 点以上なら高志、各75 (70) 点以上なら羽水探求特進を無理なく狙える位置にいますが、頑張り次第では藤島も十分射程に入ります。
勉強のやり方としては、基礎が抜けている部分を早急に洗い出して埋めた後、タイプ1の生徒さんと同じように実戦に近い問題をどんどんこなすと良いでしょう。
基礎部分の洗い出しには「すらら」、実戦的問題の演習には「過去問1000本ノック」講座が有効です。
タイプ2-2:合計で375(350) 点以上・勉強量は十分
このタイプの生徒さんは、正直言うと急激に伸ばすのが難しいタイプの生徒さんです。
なぜならば全力の7割をすでに使ってしまっていて、しかも勉強はかなりしているので「基礎の抜け」が2-1の生徒さんに比べると少ないと考えられるからです。
今の時期は周りも必死で勉強しています。
ここからグーンと伸ばして追い抜いていくためには「勉強のやり方を見直す」か「残り3割を使ってフルスロットルで行く」しかありませんが、
後者は当然おススメしません。最悪でも全力の8割くらいでこなせるのが正しい勉強計画の立て方です。「全力でギリギリ」では、崩れた時の立て直しが困難になります。
勉強のやり方としてはタイプ2-1の生徒さんと同じですが、そのままやっていても伸び悩む可能性が高いので、勉強のやり方の見直しのためにできればご相談いただきたいところです。
当塾の講座では、同じく「すらら」と「過去問1000本ノック」講座、場合によっては「カスタムフィット」をご受講いただくと良いでしょう。
タイプ3-1:合計で平均点以上・国語と数学は75 (70) 点以上
このタイプの生徒さんはタイプ2-1の生徒さんと少し似ていて、圧倒的に勉強量が足りない可能性が高い生徒さんです。なぜならば、国語と数学は問題文を正しく読み解く力がそれなりに無いと得点しにくい教科だからです。その2つの教科が出来ているということは、理解力はそれほど悪くない=圧倒的に勉強が足りない可能性が高いという理屈です。
勉強のやり方としてはタイプ2-1の生徒さんに近いやり方になりますが、基礎の抜けが2-1の生徒さんと比べると圧倒的に多いことが予想され、かなり勉強量を増やしてもらう必要があります。当塾の講座では、同じく「すらら」と「過去問1000本ノック」講座が有効です。
タイプ3-2:合計で平均点以上・国語と数学が特に弱い
このタイプの生徒さんはタイプ2-2の生徒さんと似ていて、勉強はそれなりにしている傾向はありますが、2-2タイプの生徒さんと違うのは、文章の理解力にかなり問題がある可能性が高いということです。このタイプの生徒さんも成績を急激に伸ばすのが難しい生徒さんです。
勉強のやり方としては、文章を正しく読めているかどうかを早急に点検し、読めていない場合は係り受けや指示語の照応だけでも正しく読み取れるようにする必要があります。これを市販教材でやるのは非常に困難です。当塾としてはすらら中学国語のステージ1~2,4~5を推奨します。当然、普段している勉強と並行してやる必要があります。
それ以外の部分は2-2の生徒さんと同じです。
タイプ3-3:合計で平均点以上・3,4のような偏りはない
このタイプの生徒さんはタイプ3-2とほとんど同じと言って差し支えないと思いますが、少し違うのは、3-2ほど読解力を補強する勉強が効果をもたらさないかもしれないというところです。現在の勉強量を勘案して、勉強が圧倒的に足りないのが原因なら、あえて読解力に軸足を置いた勉強をすることもないでしょう。逆に勉強量が十分なら、3-2と同じと考えて良いかと思います。
タイプ4:合計で平均点未満
このタイプの生徒さんはほぼ間違いなく読解力に問題があり、勉強量も足りていない可能性が高いです。このタイプの生徒さんが応用問題に手を付けてうんうん悩むのは時間のわりに効果をもたらさない可能性が高く悪手です。タイプ3-2・3と同様読解力強化をしつつも、基本的な知識問題・リスニング・英作文・小問集合(数学)に特化した勉強をして、「確実に解ける問題」を1問でも増やすのがおススメです。
当塾ですららを受講していただければ、読解力と基本的な知識問題・リスニング・英作文・小問集合(数学)に特化した学習計画を組みます。それと並行して「過去問1000本ノック」で知識問題・小問集合(数学)問題をどんどんやり、英作文とリスニング問題は特訓講座で補強してください。
次に、カテゴリ2に当てはまる生徒さん、この場合はまず何よりも基本中の基本だけでいいので学校の進度に追いつくことに専念して下さい。
当塾取り扱いのデジタル教材「すらら」なら、5教科の基本をカバーすることが出来るのは当然として、
講師が学診に向けての学習計画を無料で作成し、進捗管理や学習状況に応じた課題を出す無料のコーチングサービスをしています。
小テスト機能と弱点分析機能を搭載しており、隙無くすばやく基本を学ぶことが出来ます。
「すらら」はオンライン完結の場合は10,428円ですが、
月一回以上の定期的な通塾(面談だけでも可)がある生徒さんは7,700円で受講できます(一般的な通信教育と比べるとやや高いですが、コーチングが付くことを考えれば格安と言えます)。
ただし、1年以上遅れている場合など、物理的に学診までに追いつくのが困難な場合は、前述の「カテゴリ1×タイプ2~4」のうち近いものに準じて科目や内容を絞ってください。
学診までに必要な勉強がどうしても終わらないという方、12月1日の業者テストの福井新聞模試、「第二学診」と言われる12月3~4日の確認テストが残っているため、出願校はここで判断するつもりで、学診であえて勝負せず計画的に効率よく勉強を進めることを優先するという方法があり得ます。勉強が中途半端だと過去問や実戦問題をやってもあまり効果がなく、勉強が遅れてしまっている場合は(そもそも遅れるなって話ですが)この方が理にかなっているかもしれません。但し信頼性が高く相対的な位置もわかりやすい学診を捨てることになるため、12月の福井新聞模試の受験が絶対条件になります。また、「学診を見て立て直す」ということが出来なくなるため、失敗は許されません。学診の直後に行われる進路相談会ではかなり厳しいことも言われるでしょう。どうしても行きたい学校がありこの方法をやるという場合は、プロの指導を受け、失敗しにくい計画を立てることをお勧めします。この方法は最後の手段、”ウルトラC”です。