春江中・森田中・坂井中生におなじみ(?)、総合進学塾クエスタの大村です。
まもなく学診テスト直前!ということで、今回は直前でもできる学診テストの対策をまとめました。
11月、中学3年生にとって極めて重要な福井県学力診断テスト、
通称「学診」が目前に迫っています。
このテストは、福井県教育委員会が主体となり、
県内のほぼすべての中学3年生が受験する統一試験です。
その結果は、高校入試に向けた進路指導の根幹をなす重要な資料となり、
皆さんの志望校決定に大きな影響を与えます。
目前に迫る本番を前に、焦りや不安を感じている人も少なくないでしょう。
しかし、この直前期こそ、無計画な詰め込み学習ではなく、
的を絞った戦略的な対策で大きく点数を伸ばせる最後のチャンスです。
本ガイドの目的は、やみくもに全範囲を復習することではありません。
「最小限の努力で最大限の成果を出す」ための、
コストパフォーマンスに優れた分野と学習法に焦点を当て、
皆さんの不安を自信に変えるための具体的な戦略を提示することです。
残された時間を最強の武器に変え、ライバルに差つけましょう。
教科別の具体的な対策に入る前に、すべての教科に共通する、
そして最も重要な「直前期の過ごし方」の原則を確立します。
学力だけでなく、精神面や学習法、体調管理まで含めた総合的なアプローチが、
本番でのパフォーマンスを最大化する鍵となります。
試験直前期に陥りがちな最大の罠は、焦りから新しい問題集や参考書に手を出してしまうことです。
しかし、これは自信を失うリスクを高めるだけの非効率な行動です。
高校入試レベルのテストで合否を分けるのは、ごく一部の生徒しか解けない難問ではなく、
多くの受験生が正解するはずの「基礎問題」です。本番の緊張状態では、
普段ならしないような簡単な計算ミスや漢字の書き間違いといった、いわゆる「ケアレスミス」が頻発します。
今、皆さんがすべきことは、これまで使い込んできた問題集やノートを完璧にすることです。
特に、過去に一度間違えた問題は、あなたの弱点が凝縮された最高の教材です。
なぜ間違えたのかを分析し、自力で確実に解けるようになるまで繰り返すこと。
これが、最も確実かつ効率的に得点力を底上げする方法です。
また、情報をインプットするだけの「まとめノート」の作成も、
この時期には時間がかかりすぎるため避けるべきです。
学習の重心を「新しい知識の入力(インプット)」から「既有知識の活用(アウトプット)」へと完全に切り替えましょう。
ただ過去問を解くだけでは、
同じミスを繰り返す可能性があります。
重要なのは、ミスの中から「課題」を発見し、
課題を克服するための「行動計画」を立てることです。
当塾では、過去問を解く際に「課題発見ノート」を作成し、課題克服の計画を立てるように指導しています。
過去問や模試を解き終えたら、すぐに採点し、
間違えた問題一つひとつに対して以下の3ステップで分析を行いましょう。
このプロセスを経ることで、単なる「間違い」が「得点源」へと昇華します。
福井県の学診は、その独特な試験形式から、時間配分戦略が極めて重要になります。
どの教科も時間的にタイトで、不得意科目では時間が足りなくなることは必至です。
この時間的制約を乗り越えるには、本番同様の状況でのシミュレーションが不可欠です。
過去問を解く際は必ず時間を計り、「数学の大問1は10分以内で解き切る」
「英語はリスニング開始前に長文読解を1題終わらせる」といった、
自分なりの時間配分計画を立てて練習しましょう。
どの問題にどれだけ時間をかけるか、
難しい問題に遭遇した際に「一旦飛ばす」勇気を持つことも、
全体の得点を最大化するための重要な戦略です。
試験本番で最高のパフォーマンスを発揮するためには、学力だけでなく、
心身のコンディションをピークに合わせることが不可欠です。
睡眠時間を削っての徹夜漬けは、記憶力や集中力を著しく低下させ、逆効果にしかなりません。
試験1週間前からは、以下のコンディショニングを徹底してください。
ここからは、各教科の中で特に直前期の学習効果が高い分野に絞り、具体的な攻略法を解説します。
まず、大問1の小問集合は、比較的難易度が低く設定されているため、
ここで満点を狙うことが高得点への第一歩です。
計算問題や各単元の基本問題を確実に解ききる練習を重ねましょう。
大問2以降では、以下の分野が頻出であり、対策が点数に直結しやすいでしょう。
国語は読解力や記述力が問われる一方で、少しの知識で簡単に得点できる問題も多く含まれます。
特に古典・漢文・書写は、比較的少ない学習量で点数に結びつきやすい分野です。
英語の長文読解は一朝一夕には伸びにくいですが、
英作文は「型」を覚えることで短期間での得点力アップが可能です。
また、対話文も資料の読み取りができて簡単な比較表現がわかる問題で、
本文も全部読まなくても解けてしまうような問題が多いため、取り組みやすい分野です。
2.3.1 英作文
英作文で求められるのは、創造性よりも「文法的に正しい、
簡単な文を」「条件に合わせて」書く能力です。
指定された語数を満たすだけでも部分点が見込めるため、
以下の「型」と「語数アップの技術」を使いこなしましょう。
意見を言う
I think... → In my opinion, I think that... 
理由を述べる
Because... → The first reason is that... 
目的を表す
I study hard to pass the exam. → I study hard in order to pass the exam.
副詞・前置詞句を加える
I play soccer. →I often play soccer with my friends in the park  after school. 
この形式の問題は、情報処理のスピードと正確性が鍵です。対話文から読み始めるのではなく、以下の3ステップで解くのが最も効率的です。
入試には全体を読まないと回答できない問題が必ずありますが、学診はそのような問題が少ない傾向があります。
理科の中でも、地学分野と生物分野は暗記の比重が高い分野です。
つまり、直前期に集中して時間を投下すれば、その分だけ点数に反映されやすいということです。
社会科は全範囲からまんべんなく出題される傾向があるため、一点突破は難しいのですが、
地理分野では毎年必ずと言っていいほど出題されているテーマがありますのでそれをご紹介します。
まんべんなく勉強できているならもうやることは過去問を解く以外にないのですが、
そのテーマ怪しいなという場合にはやっておいて損はありません。
かならず出題されているもの:
出題される頻度が高いもの:
また、歴史分野でも比較的出題される傾向が高いテーマがあります。
仏教史です。本県が仏教王国であることも関係しているかもしれません。
学診テスト直前期の学習は、マラソンのラストスパートに似ています。
がむしゃらに走るのではなく、残されたエネルギーを最も効果的に使い、
ゴールテープを最高の形で切るための戦略が求められます。
これまで解説してきたのは、そのための戦略です。
得点に直結しやすい分野に絞り、効率的な方法で知識を確実なものにすることが、自信を育みます。
皆さんのこれまでの努力は、決して無駄にはなりません。
その努力を本番で100%発揮するために、最後の仕上げを行いましょう。
最終チェックリスト(試験前夜と当日の朝)
前日の夜:
当日の朝:
自分自身の準備を信じて、自信を持って試験に挑んでください。健闘を祈ります。