こんにちは。塾長の大村です。
県立高校入試が間近に迫っているということで、
近年の英語の出題傾向と対策を徹底分析します。
福井県立高校の英語の問題は全国的に見ても難しい部類に入ります。
文法を単独で問うような問題は1つもなく、
部分的に読んでいれば解ける問題も少なく、
全体的な文脈の理解が必要な問題が多数出ます。
また、語数ベースでも全国的に見てやや多めで時間的にもタイトな戦いが想定されます。
とは言え、問題は教科書レベルの知識があれば100%解ける内容であり、
難関私立や都会の公立のハイレベル問題、自校作成問題にあるような難問・奇問の類はありません。
対策として難しいことをやる必要はなく、
むしろどんどん英文を読んで速く読む力をつけ、
問題慣れをして、本番での時間的余裕を作ることが勝利のカギとなります。
それでは、対話文・長文・作文・リスニングの各分野の傾向について見ていきましょう。
福井県立高校の対話文は独自試験を課さない公立の中では全国で五本の指に入るくらいのの難しさです。
対話文の大問には以下の特徴があります。
2023年までは他県でもよくある2本構成でしたが、
2024年にはなんと一つの大問に4本もの英文をブチ込んできました。
対話文で4本は全国でも福井・埼玉・東京だけですが、
小問数は意外と少なく、6問に収まっています。
そのため長文に比べると高配点問題が多いので、
ここでの失点は避けたいところです。
出てくる文章の本数が多いため、
行ったり来たりしているととてつもなく時間がかかります。
そのため、対話の内容を頭の片隅において、
少なくともどこを読めば答えにたどり着けるかが
瞬時にわかる程度に内容を記憶しておくことが攻略のポイントです。
対策としては、上記のように難易度高めの問題ですから、
一般的な公立の入試対策のテキストだとちょっと心許ないので、
首都圏の国・公・私立の対話文・資料問題を集めたようなテキストで実力を養成しましょう。
福井県立高校入試英語の長文読解問題には以下のような特徴があります。
難問奇問の類は出ませんが、
ボリュームや問題の質という面で全国的にも難しい部類に入ります。
小手先のテクニックが通用しにくい良問が多く、
ボリュームが大きいので、
対策としてはガンガン英文を読んで早く正確に読む力を身につけることです。
毎年スピーチ文が出題されていますので、
同じようにスピーチ文が出題されている公立過去問の本文が良い練習素材になるでしょう。
個人的にはそれだけだとつまらないので中学生向けの英字紙を購読するのもおすすめです。
B問題の作文では、対話文を埋める形式の問題が出題されます。
異なる立場の二つの意見を書くという、
ディベート試合的な要素を含んだ問題が出題されます。
そのため、作文力と同時に多角的に物事を捉える力も要求されます。
文脈を正しく読み取る力も要求されます。
内容が良くても文脈に合わないと減点される可能性が高く、
この二つの意味でフリーな英作文よりも少し難しいかもしれません。
語数指定は30語~40語とやや多めですが、
格別難しい問題というわけでもありません。
文脈の中での作文という傾向はかなり昔から、
両論併記的な傾向は2019年から続いているため、
練習素材としてはかなり古い年度(新課程移行前)の過去問も使えます。
本県はこちらリスニングも全国的にやや難しい部類に入ります。
本県の問題には以下の特徴があります。
特に最後の2問が難問ですが、再生スピードは早くなく、
1単語1単語をハッキリと発音してくれます。
かなり前から似たような問題は出題されていますが、
2023年以降、対話文問題の英文は1回しか読まれなくなるという大きな変化がありました。
1度しか読まれない問題の選択肢を先読みすることや、
2回読まれる問題で2回目に答えになる部分を集中して聞き取ることが攻略のポイントになってきます。
市販の問題集には地図や見取り図を使った問題はそれほどありませんので、
教材選びはちょっと難航するかもしれません。
以上、福井県立高校と出題傾向についてお伝えしました。
当塾では読む力の土台となる英語文法力を要請する講座や、リーディング専門講座、
過去問演習をメインにやっていく「過去問千本ノック」という講座があります。
うまく活用して、入試本番では無敵の力を身に着けてほしいと思っています。